ディズニー音楽として非常に知名度も高く、ディズニー音楽を代表する楽曲としても「星に願いを(When You Wish Upon a Star)」は有名だと思います。
ほとんどのディズニー映画のオープニング、お城のアニメーションなどで流れる楽曲であり、誰もが耳にしたことがある音楽ともいえます。
そんなディズニー音楽を代表する楽曲を作曲したのがリー・ハーリーン(Leigh Harline)です。(リー・ハーラインとも呼ばれてるみたいです)
彼が音楽としてディズニー音楽においてどのように関わってきたか書いていきます。
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代表作(ディズニー)
- 『白雪姫(Snow White and the Seven Dwarfs)』(1937)
- 『ピノキオ(Pinocchio)』(1940)
ディズニー長編作品の第1作目である『白雪姫』から音楽に関わっており、ディズニー映画の成功へ大きく貢献した作曲家といえるでしょう。
『白雪姫』の主題歌・挿入歌などの歌についてはすべてフランク・チャーチル(Frank Churchill)が作曲しており、主にリー・ハーリーンはスコアをポール・J・スミス(Paul J. Smith)とともに作曲しています。
また、『ピノキオ』においてはネッド・ワシントン(Ned Washington)とともにスコアと歌のある楽曲を担当しています。
経歴
リー・ハーリーンは1907年ユタ州ソルトレイクシティで生まれました。
地元ユタ大学で音楽を専攻し、ピアノとオルガンをモーモン・タバナクル合唱団 音楽監督 J・スペンサー・コーンウェルに師事します。
1928年、ロサンゼルスのラジオ曲で音楽ディレクターを務め作曲家、編曲家、指揮者、演奏家、歌手、アナウンサーといった仕事をこなし音楽家のキャリアを築いていきました。
その活動はウォルト・ディズニーの目にとまり、リー・ハーリーンは1932年にディズニーに入社します。
音楽を専攻していた幅広い音楽性はディズニーの短編作品から活かされます。
クラシック音楽の要素を活かした『ミッキーのグランドオペラ』や『風車小屋のシンフォニー』など数々の短編作品の音楽を担当してきました。
その後ディズニーの長編作品『白雪姫』『ピノキオ』の音楽を担当しました。
1941年には劇映画の音楽家を目指してディズニーを退社しフリーで活動します。
数々の名曲を世に送り出した後、1969年に亡くなりました。
音楽性
リー・ハーリーンはディズニー映画で担当した音楽のほとんどは映画の背景となるBGMの作曲です。オーケストラを用いた楽曲がほとんどであり、クラシック音楽家として印象が強いと感じます。
ミッキーのグランドオペラ(Mickey’s Grand Opera)
先に述べたように、リー・ハーリーンが担当した音楽はクラシック音楽の要素が巧みに織り交ぜられています。
『ミッキーのグランドオペラ(Mickey’s Grand Opera)』では効果音的に使われるものも含めほとんどがオーケストラで使われる楽器です。
ミッキーが指揮する楽団の演奏もオーケストラの演奏となっています。
映画に取り入れた表現
リー・ハーラインが映画作品に取り入れた表現方法として、オペラの様に登場人物に旋律を持たせたことが挙げられます。
例として、『ピノキオ』では登場人物を示すメロディがあり、ジムニー・クリケットが登場するシーンでは様々な楽器でそのテーマが表現されます。
ディズニーのトレードマークを作ったレジェンド
リー・ハーリーンの一番大きな功績といえば「星に願いを」の作曲でははないでしょうか。
この曲はディズニーを象徴する楽曲であり、ディズニーのトレードマーク的音楽として現在でも使われ、愛され続けています。
アカデミー賞で歌曲賞も受賞しており、当時から世間でも評価されていた楽曲です。ウォルト・ディズニーはこの曲が気に入っていなかったそうですが…。
ディズニーの初期作品から貢献してきた音楽家による楽曲は現在でも映画作品のオープニング、パークのBGMにも使用され、歴史ある楽曲としてこれからもたくさんの世代に愛され続けていくでしょう。