アニメーション映画『リトル・マーメイド』の歌や曲について:代表曲一覧・作曲者情報なども

リトルマーメイドの音楽

アニメーション映画『リトル・マーメイド(The Little Mermaid)』は1989年11月17日に公開されました。日本では1991年7月21日に公開されました。

マイケル・アイズナーがディズニーの会長となった「新生ディズニー」の時代はアニメーション作品もより一層情熱あふれる作品となっています。「新生ディズニー」の作品の数々は強く大衆に浸透し、ディズニーの黄金時代とも呼ばれるようになります。

そんなディズニーの黄金時代の始まりはアニメーション映画『リトル・マーメイド』からといわれています。

『リトル・マーメイド』は「新生ディズニー」を象徴する作品ともなり、その音楽家として代表されるのがハワード・アシュマン、アラン・メンケンのコンビです。

このコンビは後に『美女と野獣(Beauty and the Beast)』や『アラジン(Aladdin)』の音楽も担当し、数々の名曲を世に送り出していきます。

今回は「新生ディズニー」の黄金時代の始まりである『リトル・マーメイド』の音楽について紹介します。

音楽データ

主な音楽担当

  • 作曲:アラン・メンケン(Alan Menken)
  • 作詞:ハワード・アシュマン(Howard Ashman)

ディズニーの黄金時代を築いたこのコンビが担当しています。『美女と野獣(Beauty and the Beast)』や『アラジン(Aladdin)』の音楽を担当したコンビとしてディズニーに大きく貢献していました。

この映画の監督はジョン・マスカーとロン・クレメンツが担当しており、2人はハワード・アシュマンも監督して制作に参加させました。

ハワード・アシュマンは制作の早い段階から作品に携わり、アラン・メンケンと共に演出も含めて作品の成功に貢献しました。

代表曲

  • 「パート・オブ・ユア・ワールド(Part of Your World)」
  • 「アンダー・ザ・シー(Under the Sea)」
  • 「キス・ザ・ガール(Kiss the Girl)」
  • 「哀れな人々(Poor Unfotunate Souls)」
  • 「レ・ポワソン(Les Poissons)」
  • 「トリトンの娘たち (Daughters Of Triton)」

ミュージカル作品として、個性的なキャラクターがそれぞれ歌うシーンは見事に表現されています。

どれも印象的なシーンで『リトル・マーメイド』の演出は今後のディズニー作品においても多く取り入れらているます。

知っておきたいディズニーソング!『リトル・マーメイド』の曲

パート・オブ・ユア・ワールド

「パート・オブ・ユア・ワールド」はディズニーの代表曲としても有名な曲ですね。

東京ディズニーシーのマーメイドラグーンでも聞こえてくる音楽で、非常に美しい楽曲です。

最初に人間の世界に憧れるアリエルの想いを歌った曲として表現され、リプライズではエリック王子への愛を歌うシーンになっています。

このようなリプライズで表現する楽曲はディズニー作品で多く取り入れられており、ミュージカルの音楽に携わってきたアラン・メンケンとハワード・アシュマンの経験が活かされているようにも感じます。

また、この楽曲はディズニー作品の締めくくりの定番であった合唱エンディングとしても使用され、「リトル・マーメイド」の主題歌ともいえそうです。

【パート・オブ・ユア・ワールドの歌詞のこと】

「パート・オブ・ユア・ワールド(Part of Your World)」の「ユア(your)」という単語は単数形・複数形の意味を持っています。

この楽曲は先で少し説明しましたが、1回目に歌うシーンと2回目(リプライズ)では楽曲のタイトルの意味が異なっているのです。

1回目は「人間世界」という漠然としたもの指す「ユア」の使い方で複数形、2回目(リプライズ)はエリック王子を指す「ユア」を使い(単数形)の意味を含んでいます。

アラン・メンケンはこの歌のタイトルについて「パート・オブ・ザッツ・ワールド」とすべきであると考えましたが1回目、リプライズを「あなたたち世界・あなたの世界」という意味を持たせる「パート・オブ・ユア・ワールド」とすることで、親近感が出たことから「ユア」という言葉を用いたということになります。

アンダー・ザ・シー

アリエルが人間の世界にずっと熱い目線を送っていることに対し、海の宮廷の音楽家であるカニのセバスチャンが「海の底のほうがずっといい」ということを歌う楽曲です。

楽曲はカリプソ調の楽曲なっており、この曲もディズニーを代表する楽曲となり多くの人々に愛されています。

ちなみにカニのセバスチャンのフルネームは「ホレイショ・フェロニアス・イグナシアス・クラステイシャス・セバスチャン(Horatio Felonious Ignacious Crustaceous Sebastion)」です。

セバスチャンはハワード・アシュマンが作ったキャラクターで「カリブ海からアリエルのしつけ役としてやってきたレゲエのカニ」という設定を持たせることを要望しました。

その背景にはカリプソ風の挿入歌を歌わせたかったことが挙げられます。

マーメイドラグーン04

哀れな人々

この楽曲はアースラが歌う楽曲となっています。この歌はアースラというキャラクターの性格が表現されていたり、人間や周囲に対する想いを述べていたりヴィランズであるアースラの個性を引き立てています。

楽曲の中でで契約を結び、アリエルが人魚から人間になる姿も描かれ、セリフや歌をも交えながら物語を進行し、高い効果をもった演出の楽曲となっています。

キス・ザ・ガール

アースラとの契約を交わし、人間になったアリエルとエリックのキスを、セバスチャンや仲間たちが「キスして」という歌詞に乗せて歌う楽曲です。

幅広い音楽!アシュマンとメンケンのコンビが創り上げた黄金時代の始まり

先述した通り、アニメーション映画『リトル・マーメイド』は「新生ディズニー」というディズニー黄金時代の始まりとなるの作品でした。

この作品および後のディズニー作品において音楽の存在は欠かせないものとなっています。

特に『リトル・マーメイド』は音楽家が制作の初期段階から関わっていくということは新しい試みでもありました。

作品におけるスコアについては制作途中の映像を観て作曲が音楽を作るとおう制作手法がとられることがありますが、この『リトル・マーメイド』や『美女と野獣』などアラン・メンケンやハワード・アシュマンの携わってきた作品は制作の初期段階から関わっていくことで、作曲・作詞家およびミュージカル音楽家として活動した経験を作品に大きく貢献していきました。

『リトル・マーメイド』は歌に限らずスコアにおいても彼らの構想やコンセプトが反映され、作品の演出や楽曲のジャンル、スコアとの関わり方について多くの提案が反映されていたみたいです。

音楽についてはクラシックのみならず幅広いジャンルが使われ、カリプソ、レゲエなどディズニー作品にとって新しい演出を取り入れた映画ともなりました。

また、スコアと歌を同じ音楽家が担当するというのはディズニー作品として初めての試みでした。(『ピノキオ』など一部スコアで関わっていた例はあります。)

マーメイドラグーン01

「新生ディズニー」という新たな時代が始まりますが、ウォルト・ディズニーが生きていた頃の作品と共通していることは、物語の進行とアニメーション、キャラクターなどが音楽に合わせて見事に一体化していることであると思います。『リトル・マーメイド』はそれに加えて現代的な要素を取り入れ、多くの人々を魅了した作品となりました。

ディズニーの黄金時代が始まり、その成功の背景については音楽家の存在なしでは語れないものであるといえるでしょう。

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