映画『ふしぎの国のアリス(Alice in Wonderland)』は1951年に公開されました。
原作は小説、ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」です。ウォルト・ディズニーは1920年代から関心を持っており、短編映画作品『アリス・コメディー』という映像作品を制作しています。
物語はある日、アリスは懐中時計を持ったうさぎを見掛け、追いかけることに夢中になっていたところ、不思議の国へと続く穴に落ちてしまいます。こうしてふしぎの国への旅が始まります。
音楽データ
主な音楽担当
- サミー・フェイン(Sammy Fain)
- オリヴァー・ウォーレス(Oliver Wallace)
主に作曲を担当したのはこの2人です。サミーフェインは主題歌と挿入歌、オリヴァー・ウォーレスは挿入歌、スコア全般を担当しました。
代表曲
- 不思議の国のアリス(Alice In Wonderland)』:サミー・フェイン
- 「時間におくれた(I’m Late)」:サミーフェイン
- 「ゴールデン・アフタヌーン(All In The Golden Afternoon)」:サミーフェイン
- 「お誕生日じゃない日のうた(The Unbirthday Song)」:マックデイヴィッド他
ディズニーランドでも耳をすませば聞こえてくる楽曲ですね。
本作品は主題歌をサミー・フェインが担当しています。サミー・フェインは『ピーター・パン』『眠れる森の美女』『ビアンカの大冒険』も担当しました。
『ふしぎの国のアリス』と音楽
複数のシーンでそれぞれの音楽
本作品は複数のシーン・エピソードがあります。
うさぎを追いかけるところから始まり、小さなドアがある部屋、トゥイードル・ディーとトゥイードル・ダムとの出会い、しゃべるお花たち、マッドハッター、ハートの女王…と個性豊かなキャラクターとふれあうシーンがたくさんあります。
それに伴い、個性豊かで多様な楽曲が作られています。
不思議な世界観
この映画は“ふしぎの国”とだけあって不思議でヘンテコな雰囲気、またはミステリアスであると思います。音楽もそうですが、セリフや歌詞もまた特徴的であるのではないでしょうか。
制作の際に40曲以上の曲を用意し、多くが原作者のルイス・キャロルの書き下ろしたものだったそうですが、公開されたものでキャロルが作詞したものとなっているのは4曲程度だそうです。
物語のセリフもそうですが、不思議な世界観を象徴しているシーンの一つとして「お誕生日じゃない日のうた」があります。
お誕生日じゃない日である1年に364日ある日について歌っているシーンです。それを祝う帽子屋と白いうさぎの存在も個性的と言えるでしょう。
そんな「お誕生日じゃない日のうた」の作詞・作曲をしたのは、今作品を担当していたスタッフではなく、前作『シンデレラ』の制作に携わっていたソングライティングチームだったそうです。
制作当時、楽曲のアイデアが浮かばなくなってしまったため、そのソングライティングチームを訪ねました。その作曲家たちはマック・デイヴィッド(Mack David)、アル・ホフマン(Al Hoffman)、ジェリー・リヴィングストン(Jerry Livingston)です。この楽曲ができて、お誕生日じゃない日を祝うお茶会はマッド・ハッターにぴったりであると採用に至りました。
ディズニーランドでアリスの世界へ
ディズニー映画『ふしぎの国のアリス』の世界を感じれる場所といえば、デイズニーランドです。
ディズニーランドの「クイーン・オブ・ハートのバンケット・ホール」ではアリスの世界をイメージした料理やデザートなど豊富なメニューがたくさんあります。
また、レストランもアリスをイメージした仕様となっていたり、BGMもアリスの楽曲が使用されています。
ぜひ雰囲気を味わってみてください。