ディズニープリンセス:オーロラー姫が登場する作品『眠れる森の美女(Sleeping Beauty)』は1959年1月29日に公開され、日本では1960年7月23日に公開されました。
音楽についてはチャイコフスキーのバレエ音楽『眠れる森の美女』を元に音楽担当であったジョージ・ブランズが編曲したものが使用されます。
クラシックの王道ともいえるチャイコフスキーの音楽が活かされ、クラシック音楽とディズニー映画が見事に融合された作品とも感じられます。
今回は『眠れる森の美女』の音楽について紹介します。
音楽データ
主な音楽担当
- ピョートル・チャイコフスキー(Peter Ilyich Tchaikovsky)
- 編曲:ジョージ・ブランズ(George Bruns)
ディズニー作品として公開された『眠れる森の美女』はシャルル・ペローの物語が原作となっています。制作の初期段階からウォルト・ディズニーはロシアの音楽家:チャイコフスキーが作曲した本作品と同名であるバレエ音楽「眠れる森の美女」の楽曲を使用したいと考えていました。
しかし、チャイコフスキーによる原曲はアニメーションで起きているシーンに合わなかったりするため変更を加える必要があります。
そこで編曲を担当したのがジョージ・ブランズであり、見事に作品に溶け込む編曲および作曲を加えました。
実際には原曲だけでは映画の音楽として適していないため、編曲・追加したというよりは原曲の一部を引用しているといった印象も持てます。
代表曲
- 「いつか夢で(Once upon a Dream)」
主題歌となる楽曲でディズニープリンセスであるオーロラ姫のテーマソングにもなっている楽曲ですね。
フィリップ王子と出会い一緒に歌って踊る名シーンです。
プリンセスのテーマソングとして、ディズニーランドやディズニーシーのショーの音楽にもよく用いられ、多くの人々に愛されている楽曲です。
この楽曲はバレエ音楽「眠りの森の美女」の第1幕第6番の「ワルツ」を元にしています。
元の曲は歌詞はついてませんが、本作品では挿入歌として使用したため、新たに歌詞が書かれました。
クラシック音楽とディズニー
元のクラシック音楽が存在する音楽を使用した長編作品として『ファンタジア』が挙げられますが、『眠れる森の美女』では、作品に合わせたアレンジや変更が加えられたものとなっています。
音楽の重要性はこれまでも意識されていましたが、クラシックの名曲を使用した作品はディズニーとクラシック音楽の相性の良さを表現しているようにも感じます。
クラシック音楽は古典的でありながら多くの音楽の起源的な要素も持ち合わせているものです。
そんな音楽をアニメーション作品として親しみやすく表現することに成功し、音楽の存在感と重要性を高めていきました。